銀杖をエアコンの下から引きずり出し今は昼食をとっている。
「そう言えばお前さぁ、初対面で道端さ迷ってる男をよく家に上げたよな…?
ヘタすりゃ襲われてるぞ?」
「そんなことしてたら逆に身ぐるみ剥いでゴミ捨て場に放置するよ、
理由は…、まぁ、面白かったから。」
銀杖とアレクが素麺を啜る。
「吸血鬼ってカミングアウトしたときも冷静だったしな…、ふつう叫ぶだろうに『ふぅん』って…。」
「吸血鬼ってキャラじゃ無かっただろう?おまけに吸血鬼のくせに鉄アレルギーって。」
アレクが気まずそうに目を動かす。
「ほら、害は無いから大丈夫だろう?」
「俺が襲いかかっても害無いとか言うか?」
アレクが真剣な面持ちで言うと銀杖が箸を置いた…、
その瞳はギラギラとアブナイ光が灯っている。
「行動に移せば次の日からの生活はゴミ捨て場だぞ。」
「スンマセン…。」
素直に頭を下げて食事を再開する。