そう気づいた瞬間
俺はまさに
今ここにいる理由を思い知らされた。
清人が俺をここに呼んだんだ。
それ以外にあるはずがない。
「あの校舎も来年で廃校になるみたいだぞ。
親父が知ったらさぞガッカリしただろうな…」
「廃校か…」
夢の中であんなに子供たちで賑わっていたのが嘘のように思える。
でも、現状をみれば人口も少なく、特に若い世帯が少ないであろうこの町なら
仕方ないのかもしれない。
「いや、やっぱり腹が減った。
明日、栄二は午前で仕事終わりだろ?明日一人で観光しろ。
飯だ、飯を食いにいくぞ!」
「えっ⁈ちょっと!」
突然、打ち切られた町案内。
今すぐにこの目で確認したい場所がたくさんあるというのに…。
俺は父さんに強制的に食事処へと連れて行かれた。