そしてそのチラシを持ってみんなで商店街へと歩いた。
学校帰りに、ランドセルを背負って。
商店街の出入り口、3人ずつに別れてアーケードの下で声を張り上げた。
「商店街で買い物をして下さい‼
この商店街を無くしてはいけません‼」
行き交う人々に手作りのチラシを渡しながら
喉が切れるんじゃないかと思うほど声を張り上げた。
鈴の家族のために
鈴のために
清人は、鈴の笑顔を守るために
守りたくて
自分にできる精一杯のことをしてあげたかったのだ。
「町の子供たちが商店街のために呼びかけを」後にその様子は写真に撮られ地方新聞の見出しを飾ることとなった。
商店街のために子供たちが動いてくれている。
この姿を見て、勇気付けられた店主や従業員は多かったに違いない。
鈴の父親も
商店街のために頑張る子供たちの背中に励まされた1人だ。