反対するものは誰もいなく、手分けしてチラシを作り始めた。


チラシの中身は商店街に並ぶお店のよいところをたくさん書いたのだ。


1人100枚を目標に。

夜も殆ど眠れず、みんながみんな鈴の家族のために

鈴のために一丸となってチラシを作り始めた。



中でも1番苦労したのは字が汚い清人だ。

他のみんながすらすらと鉛筆を走らせる中で、清人のチラシだけは消しゴムの跡で黒ずんでいるものが多かった。


栄から紙を貰い、家に持ち帰っても作業をした。


「清人、電気が勿体無いから早く寝なさい」と母親に叱られても

清人は鉛筆を持つ手を休める事はなかった。



そんな日々が5日続いた頃、ようやく全員が目標の枚数のチラシ作りに成功した。

と、いうかみんな清人待ちだった。