「栄二‼ 田舎の祖母ちゃんが倒れて危篤状態なんだ‼ すぐに帰るぞ‼」 「えっ…?」 頭の中が 真っ白になった。 祖母ちゃんが…? だってついこの間、一緒に天井裏の掃除をしたりして 元気だったのに…? それに… 大地を知るあの家にももう一度行かなくてはならないのに…。 「早くアパートに戻ってきてくれ‼」 「わ、分かったよ‼」 たくさんの事を中途半端にしたまま 俺は急ぎ、自分の街へと帰らなくてはならなくなった。