[保健室]それは薬の匂いがほのかにして、ベットはふかふかで気持ちのがいい場所。
気持ちがいい場所…??
バシっといきのいい音と馬鹿にするような声…それと、うめき声。
『はははは!!っ』
大口を開けて大笑いをしているのが
本山 かよ(モトヤ カヨ)16歳
『そんな笑わないのっ!』
と、カヨを叱っているのが
柚木 円(ユズキ マドカ)16歳
『ぬぅおぉおお~』
うめき声をあげているのが私
一ノ瀬 愛乃(イチノセ アイノ)16歳
『ちょっと動かないで!』
と、言ってバシっと背中を叩く先生
宮本 美由紀先生(ミヤモト ミユキ)??歳
『ん~~~……っもっと優しく!』
『これでも優しくしてるわよっ』
バシっ!
『ぬぅおおお~いてえええ!!』
どこが…どこが気持ちのいい場所だあ!優しいだあ!
『ぷっぷははっは!』
『ちょっと!カヨーツバとんだっ!』
『ごめん、ごめんだってさ…教室の机持っただけで腰抜かすとか…ふ、ふはは!』
そうカヨが言った通り私は机を持って腰を痛めてしまった(抜かしてはいない)。
あれは5分前のお話。
『一ノ瀬ーーーー』
あたしの名前を大声で呼ぶのは
クラスの男子野瀬(ノセ)と言う男。
こいつのせいで事件は起こる。
『なにー?あたし今忙しいんだけどー』
『お前のどこが忙しいんだよ?!壁にもたれてほうき持ってるだけじゃん!』
『はあー…だから中年男子は…』
『中年男子ってなんだよ…』
『おい、宮!』
『野瀬だよ!!!』
『あのね…あたしは先生と言う名の悪魔から逃れようと神経を集中させてるの?おけ?』
『どーでもいいけどさ、早く机運んで?』
『はあー…だーかーらー』
『だーかーらーー??』
『……。』
あたしの声に被せて来たのは担任の
橋谷 祐貴先生(ハシヤ ユウキ)27歳 独身
『あっれー?センセー…』
『やあやあ一ノ瀬さん』
『なあーゆうちん、いちの…っっ』
何となくこいつが言う事を察したので口を手で押し付けた。
『よ、よっしゃああ!!宮!!机運びまくろうではないか!!』