「ーで、あんたはいつ告白すんの!」


「だってー…」


「いつまでもうじうじしてたら誰かにとられちゃうよー?」


「それはやだ!!」

私、海道仁奈(かいどうにな)は青春真っ最中の高校1年生。
一緒に話してるのは、昔から仲良しの、川上陽実香(かわかみひみか)。
さばさばしてて、怖いところもあるけど、頼れるし優しい子。

「何が嫌なんだよ?」

「うわぁ!?北本!?」

この人が私が三年間好きな人。
北本悠斗(きたもとゆうと)。
北本は、男女共に人気者で、気づいたら周りに友達の輪が出来てる。

優しくて、言うことははっきり言う、でも気を使える、そんな人柄に私は

すきになった。


「なんの話しとんの??」

「北本には秘密!!!」

「はあ!?この生意気なっ!!」
そう言って笑いながら私の頭をくしゃっとする。

すき。

この笑顔も。

「ちょっ!!髪の毛ぐしゃぐしゃになる!!」

「それでいーんだよ」
また、笑う。

好き。

「どーゆーことだよっ!!」

「ははっ、じゃーなー」
そう言って、手をひらひらさせる。

これも、すき。

「もーなんなんだよー…」

「仁奈、顔真っ赤。」

「…すきだもん。」

「…にな。」

「ん?」

「がんばれ」
陽実香のこういうところも、好き。

「ありがと」