星月学園高校
それが俺と修也の通う学校
小高い丘の上にあって、夜になるとプラネタリウムもびっくりなほど近くに星が見えるからその名前がついたのだそうな

1時間目から4時間目を適当にやり過ごし、昼休みになった。
俺たちは昼飯を食べるため、屋上へ行った。
俺はサンドイッチ、修也はカツサンドをムシャムシャと美味そうに食っていた。
すると修也が
「そーいえば翔さ、朝なんで『あなたに』なんか口ずさんでたんだよ?
割と懐かしい曲だよな、あれ。」
と唐突に言ってきた。
嘘をつくような事でもなかったので、素直に朝の電車の出来事を話した。
「ふんふん、なるほどねぇ。
まぁイヤホンから聞こえてくる曲が気になんのはよくあることだ、わかるよ、翔くん」と頷きながら話す修也。
「まぁ、その、なんだ。
この俺様のおかげで何の曲かわかってスッキリしたろ?
だーかーら!俺にいちごミルク奢ってー!」
「ぶぁーか、誰がお前なんかに」
と口では言うものの、確かに曲名が思い出せずモヤモヤしていたのがスッキリしたのは事実なのでしょうがなくいちごミルクを奢ってやった。
ちゃっかりした奴だよな、修也も…
それを甘やかす俺も俺なんだけどさ笑


そして、その日から俺の音楽アプリには『あなたに』が追加された。