「ファル今日何か焦ってたな、どうしたんだ?珍しい」


横からお馴染みの声がする。


''アレン・キャンベル''私達の幼なじみである。

私達とは、ルトのことだ。


「さあ?ルトが集めてる本の発売日とかなんじゃない?」

「いや、そんなんで焦んないだろ。意外とあんな状態のファルは初めて見るぞ」

「あれ、そう?私は何回か見たけど」

「昔から一緒なのに俺らのことよく知ってるのシャルだよな」


クラスの人の数が私達を含め数人になり、別の話で盛り上がり始めた頃、私の元に訪問があった。


「シェリー。ちょ、急げ!今日出かけるから」

「家帰ってすぐ出るぞ」

「はい?!(聞いてないんですけど?)」


笑顔で振り返る。すると今来た2人の顔が引きつりながらも


「後でちゃんと説明するからごめん」


片方が私を担ぎ、走り始めた。

えぇーっ!
後ろを見るとアレンが手を挙げていた。