「ゆーずちゃんっ!入学式遅れちゃうよ?」


「待って待って、すぐ行く!」



私、佐藤柚花は今日から高校生になります!



「もう高校生なんだからちゃんとしてよね!」



私を迎えに来てくれた三浜沙希ちゃん。

家が近所で幼稚園、小学校、中学校とずっと一緒だった。

高校も一緒でほんとよかったー…



「何組だろうね!一緒ならいいのになぁ〜!」


「私、沙希ちゃんと一緒じゃなきゃ学校行かないよ…」


「またそんなこと言って!大丈夫!友達なんかすぐできるよ!」



沙希ちゃんはちっちゃい頃から人懐っこくて、明るくて、いつも友達に囲まれてるような人だった。

それに比べて私は…

人見知り。

自分から声なんてかけられたもんじゃない。



「沙希ちゃーん…」


「なんとかなるよっ!」



ならないよ〜…



「あっ、あそこだね、クラス発表!」