「今から十年前、自分の生徒を犠牲にし扉を閉め、伝説の神人の名を手に入れた。それから五年後、今度は神獣を犠牲にして扉を閉める…。貴女は何かを犠牲にしないと何も守れないんですか?」
クロースは何が言いたいんだろう。何が言いたいかは分からないが、何故かそれ以上聞きたくなかった。
「クロース止めて」
しかし、クロースはヘヴンの制止の声も聞かず、淡々と喋り続ける。