「なんだそれ?」   
           
「いいの!なんとなくそう思ったの!」    
           
窓から差し込む夕日が、お揃いのストラップを照らしていた。     
           
始業式の日の朝。   
梨紗は、晴美と絵里といつも通り学校に向かっている。        
もちろん話題は、クラス替えのこと。     
           
「うちら一緒になれるかなぁ〜」       
           
「やっぱりバラバラなんじゃない?」     
           
晴美と絵里の会話は、どこかで聞いたことがある気がして、梨紗は笑ってしまった。      
           
「去年と同じこと言ってるし。ウケる!」   
           
笑いながらそう言う梨紗に、

「なんか梨紗落ち着いてな〜い?まさかもうクラス知ってるとか!?」 
           
絵里が真剣な顔をして聞いてきた。