「明日はもう始業式かぁ」          
           
「春休みあっという間だったね」       
           
春休み最後の日。梨紗は幸輝の部屋に遊びに来ていた。        
           
「今から緊張するよ〜クラス替え!」     
           
体をモゾモゾ揺すりながら、梨紗が言った。  
           
「俺は何も変わらないし、いつも通り学校行く感じ」         
           
この学校は、3年にあがる時にはクラス替えがない。梨紗達にとっては、残りの2年間を過ごすクラスが決まる、大事なクラス替えなのだ。   
           
「仲がいい子み〜んな集まって、梨紗だけ外れたりして」       
           
「そういうこと言わないでよ〜!本当になりそうで怖いから!」    
           
幸輝の脇腹をこちょこちょと、くすぐる。