幸輝の部屋は、けっこうキチンと片付いていて、見渡すとやっぱりバスケ関連のものが多かった。
           
ケーキにロウソクを立てて、17歳のお祝いをした。         
           
「なんか、こういうの照れるな」       
           
ロウソクの火を吹き消した幸輝に、プレゼントを渡した。       
           
梨紗が選んだのはTシャツとタオル、そしてバッシュのひもだった。
部活ばっかりの幸輝に、少しだけでも自分のことを思い出してほしかったから。        
           
「部活で使ってね!!」
           
幸輝がこの世に生まれてきて、今ここに存在してくれていることに感謝した。
そんな日だった。