終業式の前日、学校はお昼で終わった。    
           
バスケ部は3時間程度の練習で終わり、晴美達と学校の近くでお昼を食べた梨紗は、幸輝と帰るために学校に戻ってきた。
           
2人で並んで歩く姿に、ぎこちなさがなくなったなぁと拓也が見ていた。
           
「あのさぁ、梨紗ちゃん…これ…」      
           
歩きながら幸輝はそう言って、梨紗に紙を渡した。          
その様子からして、いい話しではないことを梨紗は察した。      
           
渡された紙は、バスケ部の夏休みの活動予定が書かれたものだった。  
           
7月最後の土曜日   
           
そこには他校での合同練習後、練習試合と書かれていた。       
           
その学校は梨紗達の学校から、電車で1時間以上かかるところにある。 
           
そして集合時間が午後の3時。        
           
花火大会は午後7時から。          
明らかに間に合わない。