諦めよう。なんて気持ちが全くなかったからだと思う。        
           
どん底まで落ち込まなかったのも、
帰りに晴美と絵里が、今朝は良平がいてくれたからだということもわかっていた。       
           
「諦めるつもりはないんだろ?頑張るしかねぇーよ」         
           
良平の言葉にはいつも励まされる。      
           
教室に入るとすぐに、愛子が話しを聞きにきた。
           
悲しそうな顔をしたけど、諦めるつもりはないことを話すと、いつもの笑顔で応援してくれた。 
           
その笑顔に、力をもらった気がする。     
           
           
それから、いつもと同じように毎日が過ぎた。 
           
違うことと言ったら、先輩とは全く顔を合わせてないということだ。  
           
諦めないと決めた梨紗だったが、ハッキリとフラれてしまった状況で、何をどう頑張ればいいのか…正直言ってわからなかった。        
           
2週間、体育館には行っていない。