あの声は何だったのだろう。         
           
バイトが終わって、みんなとの待ち合わせ場所に向かいながら、幸輝に電話をした。なんだか変に気になってしまう。
           
プルルルルルッという音が鳴り続けるだけで、幸輝は出なかった。
           
またあとでかけてみよう。
           
梨紗はみんなの所に向かった。        

待ち合わせ場所には、愛子と純以外の5人が集まっていた。

「お待たせぇ」

「梨紗!バイトお疲れ〜」
           
「愛子と純は?」
           
「もうすぐ着くってメールきたよん」

たわいのない話しをしているとケータイが鳴った。画面には幸輝の名前が出ている。

「ちょっとゴメンね」

みんなにそう言って電話に出た。

「もしもし?………え?健司くん?……どうしたの?」