授業も終わり、校門近くでリュウが来るのを待っていた。


「すみません!内山麻衣子さんですよね?僕、長沢卓って言います。今付き合ってる人っていますか?」

急に声をかけてきたのはオタク系の人。

『付き合ってる人はいまそん。でも今は誰とも付き合う気はないので、ごめんなさい。』

「じゃあ友達からでも!」

と、急に肩をつかまれた。
どうしよう!怖い!

目をつむった瞬間、肩から手がはずれた。

……?リュウ?

「遅れてごめん!じゃあ行こうか?」


急に現れたリュウにびびったのか、長沢くんは呆然と立ち尽くしている。





…リュウと下校なんて、あの日以来だ。