翌朝、マスターの店に寄り、駅の駐輪場へ自転車を止めた。
アレ…?鍵が抜けない。壊れちゃった?どうしよう…。

「どうかしましたか?」

振り向くと若いサラリーマン。

『あっ、自転車の鍵が抜けなくて。』

「ちょっと見せてください。」

そう言って自転車をいじり、鍵を抜いてくれた。

「はい。たぶんオイルが少なくなっていたんでしょう。きっと自転車屋に持って行けば大丈夫ですよ?」

『本当ですか?ありがとうございます。』

「いいえ。今度コーヒー飲みに行きますね。看板娘さん。」

『私の事知ってたんですか?いつでも来て下さい!何かサービスします♪あっ、時間取らせてすみませんでした。本当に助かりました。私も学校があるので失礼します。』


お礼を言って駅に向かった。
遅刻しちゃうかも!