「別れたい…」
奈津樹は涙を流しながら言った
「あたしは…他の男と喋りもせんと…、大地だけ見てんのに!大地は何よ!女とばっか遊んで!」
「奈津樹、別れるとか言わんといてや。ちゃんと、好きやし…!」
「このままやったら、別れるで!」
「好き同士やねんから、別れる必要ないやろ?」
「好き同士でも、おかしいわ!」
「嫌いになったん?」
「もう…知らんわ」
「待ってや!」
大地は奈津樹を後ろから、抱きしめた

「お願いやから…」
「悪いけど…、あたしも気ぃ長くない」
「行くな」
「大地はさ、あたしを彼女としとけば、強いやつにも頭上がるからやろ?」
「違う」
「違うことないやん!
実際、麗也と仲良くなりたかったけど…頭上がらんから、あたしを落としたんやないん?」
「何で…そうなるねん」
「麗也から聞いた。いつでも、大地を切ろうと思ったら、切れるんやでな!」
「奈津樹がおればいいねん…」
「…離して」
奈津樹は去って行った