「彼女出来たん?」
奈津樹の声のトーンが低い

「まさか笑」
蓮は笑いながら言った
紗理奈は完全に怒ってる

「どうも…高瀬 心です」
心は遠慮がちにあいさつした

「気分わる…。手まで繋いで?」
「いや…、これは」
蓮は手を離した

「蓮くん、見損なったし。奈津樹のこと好き好きゆうて、簡単に手繋げるんやな。
そんな軽い気持ちで、好きってゆうてたんやな。」
紗理奈は冷めた表情で言った

「は…?」
「最低…」
奈津樹の目は潤んでいた

「最低って…俺が誰といようと関係ないやん」
「最っ低!!!!」
奈津樹は走って行った

「蓮くん、ほんまに最低やで」
紗理奈も奈津樹の後を、追った

「……蓮」
「よし、何食う?」
「蓮!」
「ん?」
「奈津樹さんのこと…好きなら追ったら?」
「何で?今日は、心との約束やろ」
「………」
心は黙っていた