何であたしばっかり、辛い思いせなあかんの?
もう嫌や…

もう…嫌…


奈津樹は教室を出て行った

「あれ…?沙耶?」
「紗理奈…」
「泣きそうやん。」
「奈津樹が分からん…。もう、奈津樹にはついて行かれん…」
「沙耶、何ゆっとん?本気?」
「本気やし…。自分だけが…辛いんじゃない」
「そうやけど…。紗理奈らが支えてあげんと、どうするん?奈津樹だって、必死やん。沙耶が奈津樹の立場になったらどうするん?」
「…嫌」
「相手の立場にならんと、あかんのちゃうん?」
「うん…」
「じゃあ、ちゃんと奈津樹が崩れんように支えてあげな」
「うん…」


「奈津樹!」
振り向くと大地がいた
「何?」
「冷たいなー」
「はぁ?」
「ちゅう…してほしいんやろ?」
「は…?…ん」
無理矢理キスされた

「ぁ…何してくれんよ!」
「してほしかったんやろ?」
「最低!最低最低!」
奈津樹は怒鳴った

「おい!お前…っ!」
誰かが大地を殴った

「いってぇ…」
蓮だった
「蓮…」
「奈津樹の気持ち考えろや!大地さん…もう奈津樹に関わらんといて下さい」
蓮は頭を下げた

「なら…奈津樹と一回ヤらせてもらうわ」
「はぁ?!」