沙耶も泣いていた

大雨が降っていた…
梅雨入りの季節だった…

まるでその大雨は、今の五人を表していた…



奈津樹は大に送ってもらった
「ありがと…」
「無理…すんなよ?つらなったら、電話してこいよ。」
「大〜…」
奈津樹は大に抱きついた

「…」
大は奈津樹の頭を撫でた
「奈津樹は…強いから大丈夫や」
「うん…」
奈津樹は大に手を振り、家に入った


ずぶ濡れだったため、すぐにお風呂に入った
ご飯はあまり食べることが出来ず、ほとんど残して部屋に入った


「はぁ…」
奈津樹は窓を見た

この大雨で…あたしの気持ちも消してほしい
大地…大好きやったで…

奈津樹はまた泣いた

学校を休んだ
北高の悠哉と遊ぶ約束をした

昼過ぎに起きて化粧をし、髪を巻いて待ち合わせ場所に行った

待ち合わせ場所にいた、悠哉は相変わらず
金髪の柄の悪い外見だった

「久しぶりやな」
悠哉は言った

「うん。」
「いきなり遊ぼとか言うから、びっくりしたわ」
「ごめんなぁ。悠哉ヒマ人やん(笑)」