「やっべ〜!次、数学じゃん!」

サボるときはいつも体育館倉庫に行く。

いつも人がいなくて静かで誰もいないから。

でも、今日だけは違った。

小さくだけど泣き声がしたんだ。

「誰かいるのか?」

すると、奥から
ボブヘアーが、似合うまるで人形みたいな女が出てきたんだ。

その女の瞳はウルウルと輝いていて、その瞳に俺は一瞬のうちに吸いこまれた。

「なんで泣いてるんだ?」

気づいたら俺は話しかけていた。

「ご、ごめんなさいっ」

逃げるように走っていった女。

俺はもうあの女に夢中だったんだ。