「よし!できたわよ〜」



桜さんに着付けをしてもらってから1時間



目の前の鏡にうつる私はまるで別人のようだった



「わあ…!」



「どうかしら?」



「すごいです!!こんなに可愛くなれるなんてびっくりしました!!」



「姫歌ちゃんは元々パーツがそろってるから楽だったわよ〜」



「1時間でこんなに変わるなんて…」



「さ!蓮に見せましょう!」



「はい!」



床の間から出て、蓮がいるリビングへと行く



「姫歌、なにして……た…」



「ど、どうかな?桜さんに着付けてもらったんだけど…」



顔を少し赤くしながらそう聞くと蓮は私を見て固まったままだった



「蓮…?」



「………………」



「固まってるわね」



「お〜い」



蓮の目の前まで行き、手を振ると我に返った



「へっ?」



その瞬間、私は蓮に抱きしめられた



「はあ…」



「蓮…?」



「まじ可愛すぎだから」



「え?」



「誰にも見せたくねー…」



「えっと…」



「俺のこと殺す気?」



「……………………」



「こら、蓮。11時に待ち合わせしてるんじゃなかったの?」



「あ、そうだった。姫歌、行くぞ」



「う、うん…」