そして約束の『ましろちゃん』が来る時間。

いつものように掃除をしていた私は
ある人影に気づいた。

小さなメモ紙を持ち、『*さくら荘*』
と書かれた看板をじいっと見つめている。

ふわふわしたクリーム色の髪。

くりくりした茶色い目。

まだ朝早くだったからかセーターに
あったかそうなズボンを履いている。

そして見た目に反する身長。

か、可愛い………

と思い見つめていれば。

ふと、こちらに目を向ける。

そしてこちらに歩いてきた。

そして一言。

「……くら。」

「え、」

ぎゅう。

「さくら。」

えぇぇぇぇっ‼

「ちょ、ちょっと‼いきなり何すん…「あら、ましろちゃん‼」え?」

『ましろちゃん?』

「あ、結衣さん。昨日ぶりです。」

『結衣さん?』

もしかして…………

「ましろちゃんって………」

「そうよこの子‼この子がましろちゃん‼」