いやっ、いや!

 もうやめて!

 ショウが傷つくのは、見たくない!

 それに、“心”が繋がっている私にとっても、ショウの苦痛は同じほど感じてしまうんだから。

 それは……私が傷ついたときも同じなんだ。

 
「しぶといナ……」

「もう耐えきれないゾ。よだれが止まラなィ」

 
 鷲は厳しそうに顔を歪め、虎はそれに同調する様に頷く。

 そしてボタボタと蛇の口から垂れる、毒入りよだれ。

 
「次デ、終わりだッ!」


 虎の前足と、鷲のカギヅメ、蛇の尻尾が同時に狙いを定めたかと思うと風を切った。

 ショウは再び魔法陣を呼び出そうとする。

 ショウ……!

 けれど、その矛先は違ったんだ。


「──クレア!!」


──グサッ。