けれど、その後ろから現れたのは、刃と化した鷲の羽根たち。


「くあっ……」


 それらは、毒で薄くなっていた魔法陣で受け止めることができず、魔法陣をすり抜け、ショウの身体を傷つける。

 ショウの身体のあちこちに、赤い線が走った。

 そして……。


「……っ!」


 魔法陣の結界が、はじけとび、ガラスの破片のような結界たちは、バラバラと私たちの上に降り注いだ。

 ショウの結界が……!


「ククク……」


──ザシュッ。


「ぐああっ!」

「……っ」



 不意をついた虎の爪が、ショウを襲い、彼を遥か遠くへと投げ飛ばす。

 彼は起き上がるけれど、ボタボタと地面に赤いものが落ち、染めていく。

 さきほどより、明らかにショウの服の赤くなっている場所は大きかった。