「──っ!」


 熱い。

 それが、最初に思ったこと。

 あっという間にグラリと視界がかたむき、私は何が起こっているのかわからないまま、地面に横たわっていた。

 視界の隅に、赤いなにかが見える。

 腕を動かそうとして、ぴくりとも反応しないことに気がついた。

 私は、蛇の尻尾によって背中をザックリと袈裟がけに斬られていた。

 そこにあったはずの翼はなくなり、近くに人型となったショウが横たわっているのが見えた。

 身体に、力が入らない……。

 背中が、焼けるように熱くて、息すらできない。

 ショウ……。

 彼の名前を呼びたいのに、掠れて声がでない。

 近寄りたいのに、腕が重くて動かない……。

 ショウ……。