いま、目の前の変な人形変なことを言われた。訳が分らない。
「時間がないんだすぐいくぞ」
図太い声が響く。
「ど、どこに行くんだよ。」
震えた声で問いかける。
「うーん少なくともこの世界ではない。」
意味のわからないことをいう。
「は?」
当然の反応をしてしまう。
「とにかく時間がない。いくぞ。」
眩い閃光とともに意識が途切れる。




ざわざわと、声が聞こえる。沢山の人の声だ。思い目を開ける。
「…きて…さい!」
意識が少しづつ回復する。
「お…てくだ…い!」
少しづつ目を開ける。
「やっと起きたー!死んじゃってるのかと思いましたよー」
そこにいたのは、顔立ちの整った美しい女。
隣には、オタクのような小太りでメガネをかけて、お世辞にもかっこいいと言えない男の人。
辺りを見回すと、可愛い人形が住んでいそうな、そんな世界。
「ここはどこ?」
二人に問いかける。
しかし二人とも、ここがどこかわからないらしい。
ここに来た経緯も、おなじだった。
周りにはざわざわと、知らない人が沢山いる。みんな混乱しているようだ。
そんな時ステージから声が聞こえる。

「貴様ら少し静かにしろ!」
図太い声が響く。