「澪……。」


真剣な声で言われて、私は思わず海人を見上げた。


私もチビな方ではないのに、そんな私が見上げられる海人は、やっぱり背が高いな……なんて呑気に考えていたら。


「明日、絶対に優勝して、澪を甲子園に連れて行ってやるからな!!ちゃんと俺を見てろよ?」


強気な笑顔で言われた私は。


「うん!!私はいっつも海人だけ見てるよ!!」


ニッコリ笑って伝えたら。


「じゃ指切りな?」
海人が小学校の時みたいに、私に小指を出してきた。