「ただいまー。」
「あ、岬ー。お帰り。」
「桜月ただいま。あれ、圭にぃは??」
「けーすけ、買い物行った。」
「妃奈は??」
「あー。しらね」
「ふーん。」
「んじゃ先に勉強しちゃお。」
あたしの家は、5人兄弟。24歳会社勤めで、長男の圭佑。料理が異様にうまい。美人で大人でスタイル抜群、彼氏つくっては別れの繰り返し。でもこの頃結婚を約束した相手がいるとか言ってたような…。19歳長女の妃奈。
馬鹿でバスケ一筋のスポーツバカ。イケメンなので、決行モテるらしぃ。学校はさぼるもの。17歳、次男の桜月。頭が良くて冷静で、でもちょっとアニオタ。次女の美姫。そして、あたし。こんなすごい兄&姉がいるからか、大人しめに育って人の役に立つことが生き甲斐の、14歳、三女の岬。
ママとパパとはドイツにいってもう最後にあった日から一年半は経つ。
「次はいつ帰ってくるかなー。」
「あー、岬ー」
「んー??」
「ちょっとさー単三電池買ってきてくんない??あとアイスも。」
「はー??自分で行きなよー。」
「お願いお願い!!着替えんのめんどいから!制服のまま行ってきて!」
「もー。」
「ありがとー。」
はぁー。桜月、人使い悪すぎ。てかずっとゲームしてたのかな??また学校サボったな。
「あれ……」
あれは……
「佐藤くん?!」
「ん?あれ、長澤さんじゃん。」
「こ、こんばんわ!」
「おぅ(笑)こんな夜遅くにどーしたの?」
「え、いや、ちょっと兄弟に買い物頼まれちゃって…。佐藤くんは?」
「俺は遊び帰り。どこに買いに行くの??」
「あ、あそこのスーパーだよ!」
「…夜遅いし、危ないし、俺帰っても暇だし。送るよ?」
「え!悪いよ!!そんな…」
「いいからいいから。よし!ちょっと一回自転車おりて??」
「??はい。」
「よいしょ。…はい、早く」
「え?早くって……まさか!」
「そうそう。うーしーろ。乗って??」
「え!重いよ!!ちょー重いよ!!」
「いーからいーから。早くしないと、スーパー閉まるよ?」
「………お、おじゃまします///」
「はいょ。んじゃ出発!!」