イリア「いいか?これは1本勝負だ。油断は禁物。手抜きは無用だ。俺を甘く見てくれるなよ?」


グッ

衛兵「はじめ!」


イリアさんから攻め始めた。


僕はわかる。


キィンンンンン


カンッ

イリアさんがレイピアを手放した。

今が勝負だ。

ズイッ

スッ

「ぼ、僕の…勝ち、ですかね?」

イリア「…!!お前、早い…!それに、どこでそんな技術…?」

周りからあの男は何者だ?だなんて言葉が飛び交っている。

イザヤ「そんなこと、どうだっていいだろ?お前が言い出したことだ、イリア。どうする気だ。」

衛兵長「遅れました。イリア殿。例の薬、持って参りました。」

イリア「ユイ。これを飲んで?」

え?

イリア「あははっ。こんなやり取りしといて、飲んでくれるわけないか!じゃあ僕が一肌脱ぐね。」

イリアさんは薬が入った小瓶を自ら飲み干した…。

すると、突然近づいてきて…

「ちょ?イリアさん?」

チュルッ

タラン…

ゴクッ

何が起こった?

今、イリアさんが飲んだのではなくて、僕に口移しを?

あれ、なんだか頭がふらついてくる…

プツン…