次の日、今日は部活が無いから帰ろうと思っていたら彩音がすごい勢いで走ってきた。

「櫻!...蒼大がっ...」
そういえば、今日帰りの挨拶をして
すぐに教室を出て行ったっけ。

「ちょっと櫻!聞いてる⁈」
「あ、ごめん。え、どうしたの?」

次の彩音の言葉を聞いて私はすぐに
音楽室のに急いだ。

「やめてっ...!」


彩音が教えてくれた。
...蒼大が、何で櫻がトランペットじゃなかったんだって先生に文句言いに行ったって。

案の定、蒼大が先生に殴りかかろうとしていた。

「やめてっ!私、トランペット蒼大と吹けないのはすごいショックだけど、パーカッション楽しいの!私はパーカッションで頑張るって決めたの!」

「...ははっ......おもしれ...櫻、俺が本気で怒ってると思った?一緒に吹けないのはショックだったけど、先生殴って退部よりは断然マシだからな。彩音ありがとな」

私の後ろで彩音が何かを構えた気がした。と、次の瞬間...

パンッ!

『誕生日おめでとーう!』

私は状況が掴めない。え?と戸惑っていると、蒼大が綺麗にラッピングされた袋を持って近づいてきた。

「昨日、心配になって少し様子見に行ったら櫻めっちゃ元気だったから安心した。良かったな、良い人ばかりで!」

やばい、泣きそう...涙目になっていると彩音が横から抱きついて来た。
「さあ、これから誕生日パーティーだあ!」