結局、優也と遥花には大丈夫だからと押し切って
先に帰って貰った。


桐は部活があるからと、とっとっと行った。
ただの部活バカだとあたしは思っている。




でも何かに一生懸命になるのはとても凄いことだし
格好いいことでもあるな密かに思っている。

あのバカには絶対言わないけれど。









さてここは資料室である。
誇りまみれのくっそ汚い本棚を整理中。




「うっわぁ~
これガチで掃除なやつじゃんね?」

けらけら笑だす、掛井殿





「てかさっ!
美化委員っつってもアラセンが勝手に決めただけだよなぁ~」



"アラセン"
これ荒木先生の略

桐がこの間言ってた
荒木先生もおっけいしてくれたんだぜ〜と自慢気に言ってたな…





「アラセンって確かにフレンドリーで話しやすいけど
授業はあんまりうまくねぇと思う、俺!」




一人で話続ける掛井に対し
反応を示さないでもくもくと本を整理していた。