「どけよ?!」

俺は、初沢を梶原から引き離す。

「っ!?・・・」

初沢の頬を涙腺が引かれる。

「蓮!!」

梶原の叫び声は聞こえなかった。

そのままお姫様抱っこで、階段を駆け下りた。

体育館裏までつくと、俺は、初沢をおろした。

「・・・・」

がたがた震える初沢。

「大丈夫か?」

「・・・ん。」

「ん?」

「・・れ・・・・ん・・・」

「え?」

「ぁ・・・り・・・がとぅ・・・」

えっ・・・・・・・・・

「アタシ・・・」

「っ」

俺はそのまま初沢を抱きしめた。

「早く助けなくてゴメン。」


「ぅぅん・・・」