「ねえ、そういえばさ。」
「?」
乃がスクバから何か手帳のようなものを出して私に見せる。
「SAKIのライヴチケット。アタシ彼氏と行く予定だったんだけど、何か最近喧嘩別れしちゃってさ。お願い!受け取ってくれる?」
「え、良いの?つか、別れちゃったの!?」
驚きがいっぱいだったけど、私はそのキラキラ光って見えるチケットを受け取った。
「まあ、もう良いかなって感じ。」
「…………。」
「何?妄想中?」
「いや……、感動……!!」
私は夢の一歩にまた近付ける、そんな気がした。
“ガチャ!”
「ちわーっす。」
「こんにちわ。」
喜び勇んで私は部室に乗り込む。
大事にしなきゃと思ってチケットはスクバに突っ込んだ。
あ、ちゃんとファイルに入れたよ?
「あ、涼香ちゃんじゃ~ん。」
「さっきは会えなかったよね、宜しく~。」
「つか昼練なんて皆来ないっつーの!!」
笑いが起こる。私は少し驚いてピックを落としそうになった。
「あ、ちょっと~、先輩も来てくださ~い!!」
「……え、そういうの、苦手なんだけど。」
「嘘吐き!照れてるんでしょ~?」
「いや、違くて……。」
唯一静かそうな雰囲気。
低い声に長身。
光が当たって見えないままの顔。
「……こんにちわ。」
これが、私達の出逢いだった。
有り難う、僕のメロディー。
有り難う、君の歌声に。
「?」
乃がスクバから何か手帳のようなものを出して私に見せる。
「SAKIのライヴチケット。アタシ彼氏と行く予定だったんだけど、何か最近喧嘩別れしちゃってさ。お願い!受け取ってくれる?」
「え、良いの?つか、別れちゃったの!?」
驚きがいっぱいだったけど、私はそのキラキラ光って見えるチケットを受け取った。
「まあ、もう良いかなって感じ。」
「…………。」
「何?妄想中?」
「いや……、感動……!!」
私は夢の一歩にまた近付ける、そんな気がした。
“ガチャ!”
「ちわーっす。」
「こんにちわ。」
喜び勇んで私は部室に乗り込む。
大事にしなきゃと思ってチケットはスクバに突っ込んだ。
あ、ちゃんとファイルに入れたよ?
「あ、涼香ちゃんじゃ~ん。」
「さっきは会えなかったよね、宜しく~。」
「つか昼練なんて皆来ないっつーの!!」
笑いが起こる。私は少し驚いてピックを落としそうになった。
「あ、ちょっと~、先輩も来てくださ~い!!」
「……え、そういうの、苦手なんだけど。」
「嘘吐き!照れてるんでしょ~?」
「いや、違くて……。」
唯一静かそうな雰囲気。
低い声に長身。
光が当たって見えないままの顔。
「……こんにちわ。」
これが、私達の出逢いだった。
有り難う、僕のメロディー。
有り難う、君の歌声に。