「いいよ。あ、そういえばさ、ウチもちょっと歌詞考えてみたんだよね。ちょっと下手かもしれないんだけど、途中まで。つかまだ五行。」
「見せて見せて。どんなの?」
“カサッ。”
由佳が見せてくれたのはピンクのパステルカラーのメモ帳に書かれた本当に五行しかない詞だった。曲名は君の言い訳。
君は一人じゃない
ううん 違う
本当に言いたい事はね
君の隣にずっと
座っていたいって事
素直じゃない感じの歌詞が、何となく共感を持てた。由佳は、こんなのも書いてたんだ……。
「すごい、もっと進めたら今度使えるじゃん!!ねえ、出来上がったら見せてくれる?」
「うん、涼香にそんなこと言ってもらえたら嬉しいよ~。ウチ頑張るからね!待っとって♪」
「わぁ、楽しみっ。」
その時、裕と目が合った。