「お疲れ。」
「うん、あの……。」
「何?」
「手紙、有り難う。嬉しかった。」

ねえ、一瞬気持ちは同じかなって嬉しかった。
裕って、優しい。
それだけじゃない気がしちゃったんだよ?

「…………うん。」

君の染まった頬が、何処か温かかった。


“ボスッ。”

枕に頭をうずめる。
何度も裕の笑顔が頭を過ぎって幸せを感じる。
これは夢?
夢でも良いけど、醒めないでほしい。
ずっと、この夢の世界にいたい。

「……疲れた。」

コロンと転がって携帯を開ける。
裕からのメールはない。
来たのは乃からのメール。
裕に近く慕う彼女のメールを覗く。

ただ一言、有り難うと書かれている。
私はそれに一応返事を書いた。

「どういたしましてで、良いんだよね……。」

“ピッ。”

裕からのメールは、来るのかな……?