「……ねえ、明日だね。」
「うん……。」
DJは私達の演奏を聞いてどう思うんだろうか。
茶番?ただのお遊び?
違う。私たちは夢に向って頑張った。
そして、今だってもがくように。
「か、帰ろっか。」
「そ、そ、そうだね……。」
皆緊張していた。
明日の期待と緊張。
そんな物にその場は支配されていた。
“キィッ……。”
公園。
ブランコ。
帰り道。
まだ帰りたくなくて寄り道。
そこでは、予想以上に綺麗な月が見えていた。
キラキラと光る月。
綺麗なその月は、まだ足りない三日月。
満月になるには時間が必要で。
まるで私たちのようにおぼろげな光。
「…………。」
“ザリッ……。”
「涼香?」
「…………?」
振り向いたら、君が居た。