「…………どう?」
「うん、良いんじゃない?」
「本当!?」
「曲自体がポップだから合ってるし、可愛いじゃん。決まり決まり。」
「やったぁ!!」
私の作った歌詞が全国に流れていく。
それはもう夢のようで、何度も頬をつねった。
「じゃあ、これで練習。音合わせしてみよう?歌詞が本当に歌と合わさるかも確認しなきゃじゃん?ほら、早く早く。」
「今回俺はベースって事で。」
「ほ~い、了解で~す。」
皆がスタンバイする。
目を合わせて、合図する。
一つになった気がして緊張するはずなんだけど
その場が何となく和らいでいく。
その空気が好きだった。
「1・2・3……!」
私達の曲は、まだ前奏に過ぎない。
けれど、今はこの時を楽しんで。
君と一つになれる気がして。