「いきなり・・・ごめんな?」


陽也君は 膝に手を置きながら


息を整えていた


「・・・ううん」


ちょっと ビックリした


「あいつ等 同じクラスなんだけど


お前の事紹介しろって・・・


うるさくてさ」


「・・・そう」


「走らせちゃって・・・悪かったな」


「ううん」


すると 陽也君は近くのベンチに座った


私も 隣に座る


ドキン ドキン・・・


すると 陽也君のスマホが鳴った


「・・・はあ」


「どうしたの?」


「さっきの奴から・・・


那未の携帯教えろって


知らないって打っとくから」


メール・・・だったんだ


すると 膝の上に置いた手が


少しだけ震えていた


やだ・・・なんで?


「・・・那未?」


ドクン


『お前は俺から逃げられない』


「・・・嫌」


「え?」


「来ないで!」


そう言って 立ち上がって


逃げるように走った