すると 陽也君は


私を立たせた


「送る・・・最近


変な奴が出るって言うし」


ぎゅ


私の手を握ったまま


歩き出した


ドキン ドキン・・・


なんか 手からドキドキが


伝わりそうな


そんな感じがした


しばらく歩くと マンションの前に着いた


もう・・・帰っちゃうんだ


「・・・那未?」


これ以上 困らせちゃ


ダメだよね?


私は 陽也君の手を離した


ちょっと・・・名残惜しいな


すると 陽也君は


私の頭を撫でた


「何か・・・あったら


メールして?


すぐに飛んで行くから」


ドキン


本当なら 電話するのに


声が出ればいいのにな・・・