那未は 綾斗に対して


怯えている・・・


当たり前か


明日は学校帰りに


寄るかな?


「あれ? 陽也?」


「・・・杏」


名前を呼ばれて 振り返ると


杏が立っていた


「珍しいね? こんな時間に」


「・・・お前こそ 何やってんだよ?」


杏は 制服のままで


手には コンビニの袋があった


「塾の帰り」


「・・・ふーん」


俺は 歩きながら


スマホをいじる


「そういえばさー


陽也 部活出ないの?


顧問の先生 すごく怒ってたよ」


今は・・・それどころじゃない


「・・・部活 辞めるから」


「なんで!? 中学の時から


バスケ頑張ってきたのに・・・


もしかして 那未ちゃんのせい?」


「ちげーよ・・・」


いちいち説明めんどいな


それに 那未のせいじゃない


「陽也には・・・ユミナが


居るのに!


忘れちゃったの?」


杏は 少し悲しい顔をしながら


そう聞いて来た


忘れてなんか・・・ない


だけど 現にユミナを


守れなかった