だけど 身体が震えていた


それに・・・少し息が苦しい


「はぁ・・・ はぁ・・・」


「おい 大丈夫か?」


私は その場に座り込んだ


胸を抑える


息が・・・出来ない


「那未? しっかりしろ!」


「はぁ・・・はぁ・・・」


ダメ・・・苦しい


すると陽也君は スマホを手にして


誰かにかけていた


「もしもし? 恭平?


お前 里佳の番号知ってるか?」


里佳・・・?


「那未が大変なんだよ


突然 息が苦しくなって・・・」


目の前が・・・歪んで見える


私は そのまま気を失った


ここ・・・どこだろう?


周り 何もない


『やっぱり さすが綾斗さんですね』


綾斗?


私は 仰向けになっているのが


自分でもわかった


身体が・・・動かない


『まあ・・・那未は


俺の言う事なら なんでも聞くし?』


少し離れた所から


そんな話が聞こえて来た