「あ、ありがとう!お母さん!ごめんねわざわざ学校まで来てもらって!!」

一歩前に立ち優と母の間にはいる。

「玄関まで送ってあげる!ごめん!ちょっと抜けるね!」

教室の隅にある自分の鞄に鍵をいれるフリをして財布を取り出す。

「ほら行こお母さん!!」

仲良いね~なんて誰かが言っていた。

この後どうなるか知らないクセに。

少し震える自分の腕を強く握り締め唇を噛み締めながら教室を出た。