と、その時。




「ヘックショー――イ!!!!」



!!?



突然大きなクシャミが耳をつんざいたっ!!



と、同時に霧島くんの動きがピタリと止まる!


私は慌てて声がした方へ振り向くと………!?


「悪い、悪い!邪魔するつもりはないんだけど、我慢できなくてさ。…あ、理人。俺のことは気にすることねぇから、そのまま続けて続けて。」



し、し、しまったーーーー!!!


忘れていたけど、ヤスさんがいらっしゃってたああぁぁ!!!



クシャミの主はヤスさんで完全に私達の死角に居た彼は、携帯をいじりながら笑顔で謝ってきた。



も、もしかしなくても、



今の完全に見られた?!よね?!!



は、は、恥ずかしすぎるッッ!!!



すると今度は私を強く抱きしめる広い胸から声がした。


「…ヤス。てめぇ、わざわざ気配を消して咲希の可愛い顔を盗み見ていやがったな……!?」


え!?ちょっと!?霧島くん!!?


なかなかのドスのきいた声がしてそっと顔を上げると、そこにはなぜか眉間に皺をよせてご機嫌ななめの霧島くんがいた!



ど、どうしたんだろう…!?


さっきまではあんなに優しかったのに。



対する霧島くんの鋭い視線を受けているヤスさんは笑顔を崩さずにいた。



「そう言われても気配を消すしかないダロ?勝手に俺の前で始めちまうし…。それに今のは俺の存在に気づかなかった理人が悪い。な?鳴瀬さん。」


「えっ!!?そ、それは……!」


やっぱり見られてたよおぉぉぉ!!!


人様の前で私はなんて破廉恥なことをおぉぉおおお!!!


私の馬鹿!おたんこなす!!



…と、ヤスさんに返す言葉がなくてただただ自分のことを責めていると。



「ふざけんなよ…?――ッ咲希のキスする時の顔は俺のモンなんだよ!!勝手に覗いてんじゃねえっっ!!!!」



んなっ!!??



キスするときの……かお!!?