“♪♪♪”
携帯が鳴る。
着信はメールじゃなくて珍しく電話だった。
「…………?」
着信は『宮下』。
いつも睨んでくるミズキのグループの男子。
スポーツマンでで背の高い男の子。
第一印象は、女たらし。で、実際もそう。
メアドは知らないうちに宮下がアタシのを知っていて、メアド教えてもらいましたっていう連絡の後はしてない。
“ピッ!”
「もしもし?」
“あ、出てくれた~。ちょりーす。”
「……何か用ですかぁ?」
“冷たいなぁ。久しぶりに話すのにさ~。ねえ、今日遊べない?”
「今から?」
“もち!”
「もう7時だよ?」
“良いじゃ~ん。冬といえば花火でしょ!?”
「はぁ?違うし。」
“しけっちゃってるかなぁ?でもさ、俺んちから出てきたんだわ。ねえやろうよ~。”
「何処で?誰と?」
“俺と~、大輔と~、優一と~、あとはユリ。”
「女子少なっ。」
“だって誰も来ないし~。場所は遥ちゃんが遠くダメなら近くでやるよ~。”
「…………。」
あの時感じた気持ちは、
あの時を機に少しずつ変わっていった。
ほんの、少しずつ。