「王様ゲーム!!」
「リアルに合コンになってるし。」
「良いんだよ、別に。楽しいほうが良いじゃんか!!」

皆盛り上がってる中、アタシ達はいそいそと輪の中に入っていった。

「お帰り~。もう皆ポテト食べちゃったよ~。」
「早っ。皆お腹減りすぎ~。」
「キャハハハハ……。」

皆の笑い声がこだまする。
心地よい響き。

「さ、遥も取りなよ。」
「なんだよ、乗り気じゃなかったくせに。」
「良いじゃん別に~。ね~、遥。」
「ね~?」

渡された棒の数字をチラッと見る。
“4”不吉な数字……。本当運が無いなあ。

「ねえ、王様だ~れ?」
「俺……。」

困ってる感じの柳。
掛けてるメガネが天井にぶら下がるライトの光に反射する。
柳は、何となくモルモットみたいな顔。
好きな人が居るって言ってたかな?確か……

「じゃあ、9が4のジュースを飲む。」
「うわ~、エロ~!!」
「変態っ!」

アタシのジュース!?
ていうか、その後飲めないじゃん……!!
柳ってこういうキャラだったんだ……。
不幸な数字同士間接キスなんて、ホントツイてない!!

「9番誰~?」
「…………俺だけど。」

手を挙げたのは、宗助だった。
そそそそそそそ、宗助と間接キス……!?
顔がみるみる熱くなる。
ヤバイ、対応に困るし!!

「4番は~?」
「…………はい。」

俯きながら手を挙げる。
顔を隠したのは、宗助に見られないように。

「え~!!遥ぁ!?」
「や~ん。」

皆の声もあってますます顔が赤くなる。

「えっ……。」
「…………。」

宗助も、困ってるよね?
アタシも、こんなやり方で宗助とキスなんか、したくない。
宗助の好きな人も、まだ知らないのに……!

「やれ~。王様の命令だよ、遥。」

皆にジュースが回される。
もう、だめだ……。

「なあ。」
「?」

一人の声掛けに、皆のおしゃべりが止まる。

「なんだよ、高橋?」
「……こういうの、止めね?」


驚いた。