夜が来るのを待って、亮二達は移動を開始した。

山の麓の田舎町。

暗くなればすぐに人通りは途絶える。

周囲の目を気にせず移動が出来た。

過疎化が進むのはどこも同じようで、死んだように静まり返っている。

灯りすら数えるほどしかなく、まるでゴーストタウンだ。

亮二達後ろ暗い者にとっては、好都合と言えたが。

そんなゴーストタウン同然の町を。

「あ~?」

走り去っていくトラックに、松岡は気付いた。

こんな田舎町に、大型のトラック。

配達や長距離輸送用のトラックという線もあるが、それにしては社名が車体に表示されていない。

何の表示もないトラック。

不審といえば不審だった。